今から20年ほど前、佐野さんは近くの畑のカキの木に、白い泡を見つけました。雨水のたまった水槽にオタマジャクシが落ちた頃、近くの安全な公園の池に移してやりました。 以来、モリオガエルは毎年公園の池に卵を生むようになりました。何だか分からずにつつく人もいるため、佐野さんは「もりあおがえるの卵です。取らないでください」と、看板を立てました。「卵やオタマジャクシになった時期は特に、カモやヘビが来ないか、気をつけていますよ」 今年も6月初めころから卵を確認。3本の桜の木に、15個ほどの卵が確認できました。山梨には比較的生息しますが、地域によっては絶滅の恐れもある生物。佐野さんは「こんな身近なところに、貴重なモリアオガエルがいる。みんなで自然を大切にしながら、そっと見守ってほしい」と話していました。
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