みずみずしいバラやジャスミンのフラワーアレンジメント作品。よく見ると、中には自然にはあり得ない青や緑色の花もあります。これは、特殊な液体に浸してから、色を染めて作ったプリザーブドフラワーと呼ばれる花です。市川大門の喜納マリサさん(44歳)は手染めのプリザーブドフラワーを始めて5年以上。10月には町立図書館で、初めての作品展も開きました。 マリサさんはペルー生まれの日系三世。「お花がとにかく大好き」なマリサさん。25歳で来日し、日本語を覚えながら仕事をする忙しい日々の中でも、生け花や生花のアレンジメントの教室に通いました。「でも生花はすぐに枯れてしまって残念」と思っていたところに出合ったのが、ソフトフラワー協会の小林照美主宰(甲府)が考案した、自分で染めるプリザーブドフラワーでした。 手染めの場合は野にある好きな草花を素材に使えて、5、6年はそのままの色と形を保てます。「彼女は、ススキなど身近な草花をとてもうまく使いますよ。和洋にこだわらず発想も自由」と小林さんも才能を認めています。 手染めは、花びら1枚ずつを加工する、時間も手間もかかる作業で、家は花でいっぱいです。2人の幼い娘さんたちも「ママのお花、きれいよ」と喜んでくれるそう。「みなさんにプリザーブドフラワーの素敵さを知って欲しい」と、講師を夢見て修行中。「また作品展も開きたいです」と夢は広がっていました。
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