山梨県甲斐市、市川三郷町の新聞店　株式会社新聞センター

力強い刻字作品が誇り

2012年2月18日

▲宝寿院の経文板の傍らに立つ一瀬真さん

　市川大門の一瀬真さん（85歳）は、刻字を始めて25年になります。刻字は書の文字を板に彫る工芸。現在、新しい作品を彫ることは少ないですが、自宅や町内のお寺には、一瀬さんの号である「楽水」の名が入った力強い作品が掲げられています。
　一瀬さんは書道歴60年以上の達筆。展覧会で県内の刻字の第一人者だった故・渡辺寒鴎さんの作品と出合い、60歳で渡辺さんに弟子入り。その後、数年のうちに毎日書道展に入選、日本刻字協会展では委員長賞を受賞するなど、実力を認められました。
　刻字は、まず原稿となる文字を筆で書き、作品となる板に原稿を貼り、ノミで彫ります。木目によって彫り方も変わってきます。
　市川大門の宝寿院本堂には、一瀬さんが14年前に依頼を受けて奉納したケヤキの経文板2枚が、正面入り口の両脇に掲げてあります。
　「大満虚空蔵能化有情願」（大いに虚空蔵を満たし　能く有情の願を化す）「我今帰依礼一切皆利益」（我今帰依し礼す　一切の利益を皆にせん）。板は1枚が縦2㍍50㌢、横30㌢の大きなもの。ケヤキは硬く、製作には1カ月以上かかりました。一瀬さんは「彫らせていただけたことが菩提寺への奉納にもなり、ありがたい」と感謝。「刻字は孫子の代までも、残っていくことが誇り」と、あらためてこれまで残した〝足跡〟を眺めていました。

2012年（以前の記事はこちら）
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9月13日	手製のニット製品　知人や友人に贈る
9月1日	木製ドラムを手作り
8月22日	世界遺産めざす富士山学ぶ
8月20日	集めたVＦグッズ展示　市川大門の上田憲男さん
8月9日	ＪＡ西八代すずらんの会　高齢者向け集いが好評　特産品提供や歌で交流
7月25日	〝保護者〟合唱団が２５周年　コーラスクラブたんぽぽ
7月18日	涼呼ぶ緑のカーテンコンテスト作品募集　新聞センター市川店
7月4日	昔ながらの上棟式披露　市川大門の「カワグチ企画」地域住民が楽しむ
6月18日	長寿の秘けつは無尽休まず３０年目迎える　「むつみ会」の女性６人
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5月28日	旧公民館を活動拠点に　ＮＰＯ「みんなの広場・市川三郷」　子育てや高齢者支援
5月19日	趣味の水墨画と短歌米寿を祝い本を出版　黒沢の酒井さん夫婦
5月7日	七軒町マーケットにぎわう　市川大門の特設会場で開催　地域活性化めざす
4月25日	父の“形見”の民話集を保管
4月9日	空手に励む小学生兄弟ともに全国大会に出場
3月30日	タイガース一筋５０年　市川大門の近藤泉さん
3月27日	「交剣知愛」の精神学ぶ
3月17日	八之尻トンネルを見学　最新の掘削技術に驚き
3月6日	卒園記念に手形制作
2月24日	３世帯で演奏楽しむ
2月6日	革工芸を続けて２０年　自慢の作品の展示も　　　　　　　　　　　　町内の女性グループ
1月25日	少数精鋭で練習に励む　市川野球スポーツ少年団
1月19日	新聞紙でエコバック作り
1月7日	笛吹川の河川敷活用　野菜づくりに汗流す
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