光を反射する富士川の水面、たわわに実った柿のつやと色合い―。まるで写真のように緻密に描かれた油彩画は、アマチュア画家だった故小野秀男さん(市川大門、写真)の作品です。妻さよじさん(83歳)が、「大勢に人に見てほしい」と昨年からアトリエをギャラリーとして無料で公開しています。 秀男さんは、仕事を退職した65歳ごろから油彩画を始め、複数の作品展で入賞。2011年に80歳で亡くなるまで創作を続けました。さよじさんは「せっかく描いた作品。大勢の人に見てもらえば夫も喜ぶ」と考え、アトリエだった建物をそのままギャラリーとして公開しました。 ギャラリーには油彩画約60点を展示。自然風景や人物、猫などを描いた作品が並んでいます。町内外の人が鑑賞に訪れ、県外からも足を運ぶ人がいます。 さよじさんは、「夫は温厚な人だった。作品を通じて人柄を感じてもらえるとうれしい」と話しています。ギャラリーは午前9時から午後4時ごろまで。電話055・272・4303。
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