富竹新田の赤池俊栄さん(73歳、雅号・道外)は、趣味でミニチュアの能面などを彫っています。 能面の大きさは、顔に付ける通常の大きさの10分の1サイズ。ホオノキという木を直径3・5センチのブロック状に切り出してから、専門の彫刻刀で削っています。出来上がった能面は細かい部分まで再現され、ミニチュアながら迫力のある作品に仕上がっています。 これまでに般若や翁など約200個を制作。能面のほかに、阿弥陀如来などの仏像や、和装の際に帯から下げる「根付」なども作っています。 赤池さんは以前、自動車のモックアップ(木型)を作る仕事に従事。彫刻もそのころから仕事の合間を縫って彫ってきました。父親や親類が芸術家だったため、自らも自然に創作活動に興味を持ったといいます。 「最近はチョウなどの昆虫を彫っています。より小さくて細かい彫刻に挑戦したくて」。創作への情熱が伝わってきました。
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