2010年05月09日(日)

県内自治体 財政難が壁
更新工事は細切れ 1300キロが手つかず

 主要水道管の耐震適合率が全国ワーストだった山梨県。水道を供給する自治体は耐震性のある管への切り替えを進めているが、財政状況が厳しい中、2008年度に耐震化したのは5キロ。震度6強相当の揺れに耐えられないとみられる水道管は1300キロ超に上っており、抜本的な改善は見通せない状況だ。
 耐震適合率が0%だった富士吉田市。昨年8月の駿河湾を震源とする地震で水道水が濁るトラブルがあっただけに、市水道工務課は「耐震化は進めていかなければならない」と危機感を強める。
 ただ、市の08年度水道事業会計決算は約3300万円の赤字。「水道管の敷設替えには多額の事業費がかかり、大幅な増加は利用料金にはね返る。耐震化は身の丈にあったペースにならざるを得ない」(同課)という。
 市は工事費を抑えるため、主要水道管の更新を道路整備に合わせて実施。敷設替えは口径が小さい「枝管」が中心となり、09年度に耐震化した主要水道管は総延長249キロのうち3・2キロにすぎない。
 給水人口が最大の甲府市も状況は同じ。枝管を耐震適合性を持つ管に更新しているが、年間に整備できるのは10キロに届かない程度。主要水道管は06〜08年度の3年間、着手できていない。
 耐震適合性は、国が示す耐震管を使用していなくても、地震の影響を受けにくい地盤であれば、耐震適合性があると判断される。ただ、市上下水道局は「地震が起きてみなければ耐震性があるのか分からない。被害が出ることを想定し、復旧作業を検討する必要がある」と指摘する。
 一方、今回の調査対象には山間部を中心に整備されている簡易水道は含まれていない。県内の簡易水道は約300に上るが、大半が耐震化されていないとみられる。


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